趣味と育児の日々

8割趣味、残りが育児(予定)

ゴジラ全30作品マラソン(その1 初代から三大怪獣 地球最大の決戦まで)

Amazonプライムゴジラ映画が一気に配信された。恐らくコレが上映されるからだろう。

godzilla-movie.jp

アベンジャーズの時はディズニーにビターンでもされたのか、相変わらずアイアンマンとインクレディブル・ハルクだけだったのに…

 

恐らく、ゴジラ映画全部観ておくと、今度の映画はもっと面白いぞ!』という公式からの遠回しな命令だと受信したので、(全部観たことあるけど)とりあえず初代から観ることにした。

 

ゴジラ映画の良いところ

大体90分で終わる

映画大好きポンポさんでも言ってた。『名作は90分で終わる』って。だからゴジラ映画は名作。Q.E.D.

要は小難しい内容も無く、人間ドラマと怪獣が暴れるシーンが適度且つ交互に繰り返されて、2時間以内になんとなくバシッと終わる。それがゴジラ映画。空いた時間に気軽に観れて重宝します。

アベンジャーズみたいに繋がりとか小ネタも気にしなくても良いし。(コレは昭和に限ってだが)

途中で寝ても大丈夫

連続で観ていると、どうしても眠くなる。作品によっては退屈なシーンもある。ゴジラ映画はそんな時に寝ても大丈夫。30分くらいなら起きてそのまま観ても話は何となく分かる。それくらい単純なストーリーが多い。

30分以上だとさすがに戻って観直したほうが良いとは思うが、そもそも映画観ててガッツリ寝てしまうのは映画を観るコンディションでは無いという事なので、素直に寝よう。

 

ゴジラ映画の悪いところ

一緒に観てくれる人が少ない

ほんと、マジ問題。周りに「ゴジラの映画観ない?」なんて言ってOKしてくれる人がどれくらい居るだろうか?

エメゴジ*1とギャレゴジ*2はハリウッド映画として比較的OKが貰えそうだが、シン・ゴジラは怪しい。それ以前の28作については特撮ヲタくらいじゃなきゃ無理では無いだろうか。

自衛隊が弱い

基本噛ませ。シン・ゴジラで挽回したとは言え、勝ち星はvsデストロイアのみ。貞子vs伽椰子のように「怪獣には怪獣をぶつけるんだよ!」理論がまかり通る世界。平成シリーズで一気に強くなったが、ゴジラがそれ以上強くなり、あげくにGフォースに役割取られてGフォースの露払い扱いに。頑張れ自衛隊

時代が古い

いや、仕方ないだろ!って話だが、さすがに今見ると「何これ?」って物が多い。

例えば、『三大怪獣 地球最大の決戦』で阿蘇山に来ていた新婚カップル(モブ)の旦那の帽子が風で飛ばされて火口に落ち、それを見たオッサンが700円から値段交渉して最終的に200円で拾いに行く。

「700円でも良いじゃないか。この新婚カップルケチだな~」とも思いそうだが、映画公開の昭和39年(1964年)の物価水準は今の10分の1程度なので、上記の話は7000円を最終的に2000円にしたと分かると、最初渋ってたカップルの気持ちも分かるし、最後は頼むのもスンナリ分かる。

戦後値段史年表 (朝日文庫)

戦後値段史年表 (朝日文庫)

 

同じように、『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』では、ついこの前のように太平洋戦争の引き上げの話題が出るし、『ゴジラ対メカゴジラ』は沖縄返還や海洋博、その作品の時代風景が観れるので昭和産まれには楽しいのだが、令和の時代の子供が観るにはやっぱキツイ。

 

正直悪いところとか無いんだけど、無理矢理出してみた。

 

 

とりあえず感想と評価(五つ星)。評価は直感なので参考にしないで。

ゴジラ(1954) ★★★★☆

初代。王道にして頂点とか言う気はない。観客動員数だって、娯楽が少ない昔と今を比べるのは筋違い。

やはり白黒はキツイ。そもそも明るい時間に暴れるのは初登場とラストだけ。メインの大暴れは夜間。白黒&夜間で見えにくい。しかし、それだからこその怖さと巨大さも出ているので結果オーライ。ここから続く自衛隊の砲撃&電流も見もの。

ストーリーについてはいまさら言う気もないけど、どうして後発作品に特大サイズの芹沢博士銅像とか出てこないのか不思議。とてつもない功績を残したと思うのだが。あれか?2匹目出てきたから功績として認めてもらえなかったのか?もしくは東京湾の漁師から大顰蹙かったとか。

ちなみにこの作品では元からデカかった設定。

 

ゴジラの逆襲 ★★☆☆☆

別個体だから逆襲じゃないよね。

あんなに頑張って骨にしたのに、もう1匹居ました。オマケにアンキロサウルスも何故かトゲ生えて巨大化しました。そして何故か小笠原諸島に来て喧嘩してました。核って怖いねw

個人的には前回で懲りて、今回は灯火管制敷いてゴジラに帰ってもらおうと言う妙にリアルな作戦が結構好き。もちろん失敗するので、吹っ切れてバンバン撃つのだが。ポンポン砲もここがデビュー。

ゴジラが来たらオマケにアンギラスもやってくる。当たり前だが来る理由は特に明示されない。次作で言われるような野生本能なのだろう。

大阪でのゴジラアンギラスの戦いはスピード感もあって今でも結構見れる内容。残念なのは白黒に加え前作以上に観にくく、途中何してるのかよく分からない箇所もある。「なんか押し合いして、気付いたらアンギラスが堀に嵌って燃やされた」ってのが正直な感想。

あとアンギラス戦の後がテンションが下がりまくり。宴会シーンはそこまで長くは感じないが、テンポがあそこで崩れてしまう。もう少しサクッと神子島に移って欲しかった。

神子島での戦闘も、テンポが遅い。でも、気付いたら首までゴジラが埋まってる。結構ギクシャク。オマケに次作じゃ流氷になってるし。島じゃないのか?

前作の人気で急遽作られただけに、色々ボロボロだけど、このおかげでシリーズ化したので重要な作品でもある。

ちなみにこの作品からしれっと「核爆発でデカくなった」設定になった(はず)

 

キングコング対ゴジラ ★★★★★

これが五つ星な時点で評価が当てにならないことが分かっていただけただろうか。でも、この勢いだけの作品が結構好きなのだ。

アメリカから来て頂いたキングコング様なので、名前ももちろん先です。ゴジラも三角顔で凶悪にします。と言うか悪役ゴジラを倒すキングコング様です。アメリカ万歳!

出だしの世界驚異シリーズの溢れんばかりのつまらなさ感から、パシン! 多胡部長のゴリ押しで探検に行くと決まったら、即メラネシア。好きですこのテンポ。途中に北極海ゴジラに襲われるシーホース号がちょいちょい挟まれるのですが、このゴジラ、ヘリが来るまでは氷塊の中に隠れたまま。どうやって沈めた?氷塊から出てまた戻った?第一印象重要だと学習したのか。挙げ句に帰巣本能で日本に戻ってくる。勝手に巣認定される日本。いい迷惑。

一方のキングコング。ファロ島の原住民とかいまだと全方位から攻撃されそうですが、この頃じゃ仕方ない。なにせタコがデカイ地域。キングコングもデカイ。ステータスはパワー全振り。おかげで赤い汁と音楽で100%睡眠。おかげで結構人間に良いように使われています。ただ、怒った佐原健二の動作でファロ島の音楽には結びつかないよな~そもそも佐原健二の動きも無いよな~ってのも勢いで許しちゃう素敵なテンポと高島忠夫

「怪獣には怪獣をぶつけるんだよ!」が本格化したのもこの作品。初戦はキングコングからの一方的なふっかけからの放射火炎で戦意喪失という興ざめな内容。いや、もう少し頑張れよキングコング。その後、高圧電線を咥えて電気体質になりつつも、ゴジラ無視で東京観光。眠らされて無理矢理富士山で2戦目。それでも負けるキングコング。これじゃファロ島帰れない… すかさず落雷でパワーを得て、やっと五分の勝負。熱海城ぶっ壊し、そのまま海に落ちてノー・コンテスト。いや、圧倒的にゴジラ有利じゃなかった?キングコングに助け多すぎじゃない?

あと、自衛隊の電流作戦は一気に100万ボルト&毒ガス追加へ。ゴジラには結構効果あったけどキングコングには大して効かなかった。追い払うつもりなのか殺す気なのか、未だ曖昧。

ファロ島の音楽を中心に全体的に元気が出る作品、そして古臭さも気にさせないスピード感。今でも楽しめる良作です。

 

モスラ対ゴジラ ★★☆☆☆

モッスラ~ヤ モスラ~ ドゥンガン カサ~クヤン インドム~ 

次はモスラ様の接待です。もちろん名前は先、ゴジラの顔もとてつもなく凶悪にします。おかげでモスラが愛らしく見えてきます。

前作に引き続きメラネシア、きっとファロ島近所のインファント島。一応『モスラ』と繋がっているので、島民はネルソン達に皆殺しにされたと思ったのですが、結構な人数の島民が残っていました。まぁ、この後も島民達の受難は続くのですが… 当たり前ですが、小美人及びインファント島民の外部への信頼度はほぼ0。でもモスラがチョロいので力を貸してくれます。キーパーソンはモスラ。他は後から付いて来る。

一方のゴジラ。今回は三重県干拓地に登場。ここで寝てたと言うより、どっかに居たけど台風で流されたって感じか?そりゃモスラの卵も静岡県に流れ着くわ。もしかしてゴジラ以上の被害出てたんじゃね?(劇中特になし)

さて、この作品が個人的に退屈なのは、前作や次作と比べてこじんまりとした話なとこ。悪役が興行師だし、中盤では興行師達の内輪揉め&自滅まで観せられる。あんま日本の危機感が無い。一応見せ場?として自衛隊の3000万ボルトの電流作戦(もうヤケか?)を行うけどやっぱり失敗。今作以降は電流はやらなくなります。ただ、毎回失敗理由が機材関係なので、電圧上げるより機材の見直しをすれば結構使えそうだけどな。停電起きまくって、国内から避難出まくったか?

あと仕方ないのですが、親モスラ(蛾)及び子モスラ(幼虫)共に戦闘が地味。親は上でパタパタ、足でピシピシ、鱗粉フリフリ。子は物陰から糸ピュー。なのでゴジラも動きは腕を払うとかその程度。こじんまりしてます。最後は子モスラが勝ちますが、ゴジラを糸で簀巻きにして海にボチャンなので、あんま圧勝感も無い。そもそも場所も沖合の小島だし。絵的にも地味。

個人的にはコレ観るなら『モスラ(1961)』を観る。アッチの方がモスラ大暴れするし、モスラの歌も豪華。

【東宝特撮Blu-rayセレクション】 モスラ

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三大怪獣 地球最大の決戦 ★★★☆☆

期待のルーキー、キングギドラ爆誕!黒星スタート!

宇宙大怪獣キングギドラが大暴れ、地球の怪獣が協力して何とか倒す映画だと思いきや、いきなり始まるUFOとの交信。そして部外者への八つ当たり。いや、このイカれた奴らが後半役に立つのか?と思いきや、中盤に的を得たようで大して当たってもないこと言ってフェードアウト。何なの?ベントラーベントラー

ストーリーはサスペンス要素もあり結構面白い。ローマの休日要素も多少あり。地質学者だって暴漢相手にスパナ振り下ろすし、拾った拳銃バンバン撃つよ。主人公より活躍してね?

あとゴジラモスララドンが一同に介する豪華さ。ラドンの飛行音がして空を見上げるけど、何も見えず。その後徐々にラドンの影が見えてくるシーンは結構好き。そしてゴジララドンの初対決。ゴジラ有利を制空権と突風で優位に立つのですが、そこは怪獣。なぜか岩の上に立って岩の投げ合いに。持ち味を活かせ!その後TV出演で日本に来ていた小美人に呼ばれたモスラ(幼虫)が仲介人なって手打式を行いますが決裂。でも単独でキングギドラに立ち向かうモスラを見て仲直りする両名。浪花節かよw そんなキングギドラ、登場まで結構引き伸ばされ、今でもカッコいい登場シーンで出現するのですが、黒部峡谷から東京に一旦行って山梨に戻る謎行動。恐らく地球の怪獣に舐めプしたのでしょうが、見事に返り討ち。カッコ悪w

個人的に嫌いなのが金星人。5000年前に金星がキングギドラに滅ぼされ、地球に来て混血していった設定なのだが、基本地球人見下し姿勢。預言を信じてもらう気無いだろ。ナディアのガーゴイルかよ。言うことも「キングギドラやべぇ」「金星人はめっちゃ優れてたけど、お前らと混血してクソ雑魚になったわ(意訳)」ばっか。それでいてキングギドラが負ける予言はしてない模様。挙げ句に銃弾が頭かすめたら引っ込むチキンハート。そりゃキングギドラに3日で滅ぼされるわ。それなので登場人物ほぼ全員に信じて貰えてませんでした。地球に逃げてきた金星人はハズレだったのかな?

キングギドラデビュー&受難の日々の始まりであり、地球怪獣達が「悪い怪獣や宇宙人倒したら、チヤホヤされるんじゃね?」と気付くきっかけのお祭り作品。良くも悪くもこの後のゴジラ映画の方向を作った作品でもあるので、観て損はない。

 

 

その2へ続く。

*1:1998年公開のローランド・エメリッヒ監督のGODZILLA。イグアナ。マグロとも。

*2:2014年公開のギャレス・エドワーズ監督のGODZILLA ゴジラ。今度の映画の前作品