劇場版シティーハンター新宿プライベート･アイズを観てきた（ネタバレ無し）

平成最後の話題作。その中身はもろ昭和。

声優そのまま、モブ役だった山寺宏一さんは名有りキャラへ、オマケにキャッツ・アイまで登場。昭和世代が平成最後に送られたプレゼント、それが劇場版シティーハンター。

いや、実写化とかなら分かるよ？ドラゴンボールや魁！！男塾だってやった。なにより実写化しやすい作品だ。もちろん邦画になるので出来はクソみたいな物になるだろう。一番マシと言われるるろうに剣心だって及第点レベルだし、次の4作目が大丈夫な補償はない。

そんな中シティーハンターが選んだのはアニメ。声優は一新せず旧作のまま。いやいや、30年前ですよ？声出せるの？平均年齢いくつ？正直不安。最後にGet Wild流れればチャラになれば良いけど、Get Wildそこまで万能じゃないぜ？　予告でキャッツ・アイ出してきた時には「そこまでするか。芸能人吹替レベルのカンフル剤か？」とまで思いました。

劇場の客層も高め。マジで平均年齢40超えてたんじゃ。週末の大きなスクリーンでしたがほぼ満員。シティーハンターにこんなにファンが居たとは。確かに予告編は面白そうだし、声優が変わってないから当時の感覚のまま見れる。でもそうやって騙してきた作品は多いじゃないか、ルパン３世だって代替わりしたんだぞ！

観終わった。

昭和最高！まさか平成最後に昭和テイスト満載の映画を見れるとか。昭和言ってるけど実質平成元年か。平成と共に始まったアニメが平成と共に終わる。凄いじゃん。

そもそも大人のキャラが多い作品なだけに声優各名の演技も自然であり、むしろ昔はなかった渋さを感じた。まだ出るんだな～凄いな～っと思ってググったら言うほど皆さん歳ではなかった。まぁ、神谷明と玄田哲章の２名は良い歳だが。

昭和最高とか言っているが、正しく言うなら『劇場版なのに奇を衒わず、シティーハンターのテンプレートをまんまだった』かな。

XYZ
もっこり→ハンマー
依頼人を敵襲から防ぐ
依頼人、大概捕まる
助けに行く
カッコ良く勝つ
Get Wild（オプションで空港）

美しい完成されたテンプレート。あとは依頼人の個性や海坊主や冴子をちりばめれば完成。Get WildはSTILL LOVE HERに変えてもOK。

久しぶりの劇場版、こんな使い古されたテンプレートを使わなくても良かったのに、あえて使った。それは何故か？シティーハンター観に来る人はコレを望んでいるからだ。だから面白かった。醤油ラーメン食べに来たのだ、ニューウェーブな魚介系ラーメンではない。でもその醤油ラーメンは極限まで鍛えられていてべらぼうに美味い。スタッフも声優も全員シティーハンターが好きなのだ。だから名前入りのキャラが少なかろうと、開始３０分以内で敵味方がハッキリしても良いのだ。伏線とか要らない。小ネタも要らない。

そしてコレでもかってくらいの挿入歌。たぶん全OPとEDは流れた。無理やりってのもあるが、もう記念作品なので構わない。冒頭のカーアクションとか音楽も演出も無理やりだったし。いや、分かるけどさ。あれはOPだから許されてた訳で…冒頭だから実質OPか！

ネタバレしたって問題ない作品だが、あえてネタバレ無しで観てきて欲しい。シティーハンターを少しでも観たことある人なら必ず楽しめる作品です。ことぶきつかさデザインの来生三姉妹はエロいし、ゲストの飯豊まりえは上手いし、謎のコマンドーファン感激の演出もあるし、とにかく観て欲しい。出来れば新宿で。だからラストは空港じゃないんだよ！題名の通り新宿から一歩も出てないし！SAL（SunriseAirline）はどうなった！？

ただ、惜しむべきは藤田淑子さん込の来生３姉妹に安原義人の内海、あと過去シーンで田中秀幸の槇村が観たかった。さすがに贅沢か。

あとエンディングはヤバい。エンドロールなんてほぼ観れない。後半なんてスタッフアホかと思った。どんだけ好きなんだシティーハンター。もっこり