趣味と育児の日々

8割趣味、残りが育児(予定)

ブラックパンサーを見てきた(ネタバレ無し)

初日を1日にしてくれたので、1100円で見てきた。

marvel.disney.co.jp

 正直、ブラックパンサーって嫌いでした。

  • アイアンマン以上の金持ち
  • アイアンマンと同等の賢さ
  • インチキ国家、ワカンダの王様
  • キャプテン・アメリカ並の格闘能力

金・頭脳・人格・強さ、どれもピカイチ。この転生したなろう主人公みたいなチート設定。人間臭さ感じない。どんだけ黒人に媚びてるんだ!逆に失礼だろ!

とか思ってました。映画観るまでは。

それがどうでしょう?映画観たら掌がクルックル。ガオガイガーの合体並に回ってます。この王様最高です。ワカンダ最高!

前編通して、ブラックパワー。ポリコレで気を使ってるんじゃ無く、アフリカの小国なのでみんな黒人。くそったれなローズみたいなの居ません。内輪揉めも黒人同士。解決も黒人同士。白人のロス捜査官は招かざる者。気持ちの良い徹底感。

そしてブラックパンサー=ティ・チャラ。シビルウォーでお父さん死んじゃって、なし崩しで国王になるんだけど、決して最初から立派じゃない。むしろ先代達を見習って頑張る結果空回り、挙句に尊敬していた父親も完璧じゃないと分かってズタボロに。そこから立ち上がって、最後には立派な王になる姿は素敵過ぎる。色んな意味でワカンダを変えた王になった。

そのブラックパンサーも、他のヒーローとは異なり大して凄い所が無い。アイアンマンみたいにビーム出るわけでも、ハルクみたいな馬鹿力も、ソーみたいに神パワーも、キャップみたいに盾も無く、豹柄スーツと爪のみ。力もハーブ飲んで増強している程度。恐らくホークアイよりは強く、キャップといい勝負。なのに終わった時はカッコ良く見える。ホークアイより絶対強い。シンプルだからこそカッコ良さが十二分に描かれていた。

ワカンダも凄い技術を持っているけど、決してアメコミで描かれる未来都市では無く、昔からの生活と近未来技術を融合させた生活をしていて、変にリアル。(街並みのカラフル感、研究所のイカした内装も実にアフリカらしい)多種多様な部族によって国が形成されてたり、超技術持っていても儀式に重きを置くところもそれっぽい。決して一枚岩では無く、部族間で考えが異なるのもやけにリアル。インチキ国家とか言ってゴメン。

脇を固めるメンバーも素晴らしい。元恋人のナキアは外を知っているからこその現実主義者。対する親衛隊のオコエは王一筋の堅物。乳首ピン立ちしてるけど、強くてカッコイイ。妹のシュリは明るさ担当だけど、いざという時に役に立つし、友人のウカビは色んな意味で黒人らしい。エムバクはまさにジャイアン。そんな黒人俳優達が身体能力バリバリで暴れる最後の乱戦シーンは見もの。場面も街や大空では無く、アフリカの草原なのも良い。(あっ、ロス捜査官もめっちゃ頑張ってたよ)

ヴィランも、ユリシーズ・クロウは典型的な小悪党なのに対し、キルモンガーはその出生も含めて、まさにワカンダの暗黒面。だからこそ嫌いにもなれず、ラストシーンで希望してた物が見れた時の表情が、ティ・チャラに国王としての決断をさせたと思うと感慨深い。クロウはほんと小悪党だが。

アクションとかは肉体メインなので、そこまで派手ではないが、韓国でのカーチェイスとラストの乱戦はやはり大迫力。(なんで韓国?)反面、スーパーパワーの伴わない儀式の決闘はフィジカルエリートらしい泥臭さが素敵。残念なのはサイくらいだけど、ワカンダなら許せる。

音楽もアフリカ的な、部族的なのが多く。他のマーベル作品とは全然違った。陽気とまではいかないけど、勇ましい中にもソウルフルな、なんと言うか他とは違った。

 

映画を観た人はワカンダがどんな国か知っているから、最後の国連でのスピーチの後に、白人が言った言葉がいかに滑稽か分かるが、逆にあれが現実のイメージなのでは無いか。あの後どうなったかは、次のアベンジャーズで分かりそうだが。

あと、あの人は湖畔で何してたんですかね?

 

マーベル作品好きだけど、なんか微妙。観なくて良いかな?って人は是非見てください。色んな意味でパワーを貰えます。マーベル映画のテンプレからは少し外れた映画です。

 

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パンフレット。880円。意外とボリュームも多め、キルモンガーのブツブツも見放題w

 

Black Panther: The Album

Black Panther: The Album

 

良い音楽。

 

紫ゴリラまで一般販売なのに。

S.H.Figuarts ブラックパンサー(アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー)

どうしてプレバン限定……